住み始めてからの費用を抑えるには?「ライフサイクルコスト」の考え方
マイホームを建てるには、大きなお金がかかります。しかし、建てて終わりではなく、安全・快適に暮らすには、住まいを維持するためには継続的にコストがかかっていくということを忘れてはなりません。
今回は、これから家を建てる方に知っておいていただきたい、住まいの「ライフサイクルコスト」という考え方について解説します。
住まいの「ライフサイクルコスト」とは
ライフサイクルコストとは、建物や製品などを手に入れてから捨てるまでトータルして考えた費用のことです。住まいにおけるライフサイクルコストは、「建物が建てられてから解体されるまでにかかる費用」を指します。
■住まいのライフサイクルコスト
マイホームを建てるときに多くの人が注目するのは、最初にかかる「建築費」です。たしかに数千万円という大きなお金がかかるため、負担の大きすぎるローンは組むべきではありません。しかし、その先のことを考えてみたことがあるでしょうか。マイホームを持つということは、建築費だけでなく、その後何十年にわたってメンテナンス費や光熱費、修繕費がかかり、最終的には解体費などのコストがかかることになります。
最近では「ローコスト住宅」といって、安い金額で購入できる住宅も多くでています。しかし、安い家を建てたからといって、メンテナンスや修繕にお金がたくさんかかってしまえば、高価格の住宅を建てるのと変わらないか、それ以上の費用がかかってしまいます。
人の寿命は、これからますます長くなっていきます。子育てや教育費、老後の費用など、住まいのコスト以外にもさまざまなお金がかかります。家族構成や生活スタイルの変化によって、家を売却したり貸したりして住み替えたる必要がでてくるかもしれません。
生活に余裕をもたせるためには、長い目で見てライフプランを立てる必要があります。これから家を建てる方には目の前のお金だけでなく、数十年先にどのような費用がかかるかということまで考えて予算を立てていただきたいと思います。
メンテナンス費用を抑える
住まいのライフサイクルコストの中で大きなウエイトを占めるのが、「メンテナンス費用」です。代表的なものでいうと、一般的な外壁は10~15年おきに塗装を繰り返さなければなりません。外壁塗装には、1回あたり100万円単位という大きなお金がかかります。たしかに一戸建てならメンテナンスをするかどうかも自分次第です。しかし、お金がかかるからと外壁を劣化したまま放っておくと、家の構造自体をいためたり、大きな修繕が必要となって更に費用がかさんだりすることもあります。
■主なメンテナンスの周期・価格相場
上の表に挙げた以外にも、コーキング材の劣化補修など日々の細かなメンテナンスや、給排水管の点検・補修・交換などにもお金がかかります。
このメンテナンスに関わる費用を抑え、ライフサイクルコストを低減する方法もあります。それは、はじめからあまりメンテナンスのいらない耐久性の高い部材や設備を使うという方法です。
例えば、ふつう外壁塗装なら、10~15年おきに100万円単位の再塗装費用がかかります。これをメンテナンスフリーの外壁にしておけば、定期的に細かい補修をするだけで、30~40年もたせることもできます。たしかに長寿命・高耐久の部材は、初期費用が高くつきますが、ライフサイクルコストを考えて、どちらがお得かを選んでいきましょう。
光熱費は住宅性能によって差がでる
メンテナンス費用と同様に、光熱費も住まいの性能によって差がでる部分です。
最初にある程度のコストをかけて断熱性や気密性の高い建物をつくっておくことで、その後数十年の光熱費を削減することも可能です。光熱費は月に1万円前後と一見あまり大きな違いはないようにみえますが、毎月毎月かかることを考えると大きな差になります。
住まいの断熱性を高めるには、壁や床、天井、窓などの部分を、外の気温に影響されにくいようにつくっていきます。例えば断熱材を入れたり、窓から熱が逃げないようにしたりといった工夫です。断熱性能を高めると、冷暖房効率がよくなるため、光熱費を削減することができます。
HAUS365では、耐久性・断熱性・気密性が高い住まいづくりをおこなっています。マシュマロ断熱材や遮熱高断熱サッシを採用し、「冬は暖かく夏は涼しい」を実現。室内の冷気や暖気を外に逃さず、外の寒さや暑さを室内に伝えにくい住宅です。耐震性や強度にもこだわり、長持ちする家をつくっています。
人生80年、90年。余裕を持った生活を送るために、住まいのライフサイクルコストについて考えて、マイホーム計画をしてみてはいかがでしょうか。