家を建てるタイミングはいつ?30~40代で住宅購入する人が多い理由
家は人生の中で最も大きな買い物。「今買っても大丈夫?」「早いうちに買っておいたほうが良いの?」となかなか購入のタイミングを決め切れないという方も多いのではないでしょうか。今回は、住宅購入時の年齢や住宅ローンのこと、ライフイベントによる購入のタイミングと気をつけたいことについて解説します。
【平均年齢】30~40代で家を建てる人が多い!
国土交通省の「平成29年度住宅市場動向調査」によると、新築で注文住宅を建てる方で最も多いのは30代で全体の44.2%。30代と40代をあわせると、全体の6割以上を占めます。
30代、40代といえば、子育て真っ盛りの世代。結婚や出産、子供の小学校入学などのタイミングで住宅購入を検討される方が多いです。実際に住宅購入のタイミングとして最も適しているのは30代だといわれています。その理由について解説します。
住宅ローンは若いうちに組んだ方が良い?
住宅を購入するほとんどの方が使う住宅ローン。これが30~40代で家を購入される方が多い一つの要因となっています。
・返済能力の審査
住宅ローンの審査では、「最後までしっかり返済できるか」ということが見られます。住宅を35歳で購入すると、30年のローンを組んだとしても、65歳までに完済できることになります。30歳で購入すれば、60歳の時点で完済です。一方、ローン開始が40歳になると、30年のローンの場合、完済が70歳になってしまいます。住宅ローンの審査の仕組み上、定年退職前にローンを完済できたほうが有利です。
・健康状態の審査
住宅ローンの審査では、借り主の健康状態もチェックされます。ほとんどの住宅ローンでは「団体信用生命保険(団信)」への加入が必須となっています。団信の加入審査では、病歴について告知義務があります。もし健康状態に問題があって団信の審査に落ちれば、住宅ローンも借りられないということです。若いうちの方が持病などを持つ可能性が低いため、住宅ローンの審査をクリアしやすいといえます。
ライフイベントで家を建てるタイミングを考える
■結婚してすぐ
結婚してから子供が生まれる前に住宅を購入するという方もいます。
賃貸アパートの家賃を支払い続けるよりも、住宅ローンの返済を早く始めた方が良いという考え方です。定年前にローンの返済が終われば、老後の生活にも余裕が生まれやすいです。
新婚時に家を買う場合、結婚後の生活スタイルや家計のことについて、夫婦でしっかり話し合っておくことが重要です。今後も共働きを続ける予定でローンを組んだところ、保育園に入れず妻が働けないといったことがないよう、夫婦の働き方についても話し合っておくべきでしょう。無理しない範囲で住宅ローンを組むことも大切です。
結婚後すぐに家を購入すると、若いうちに資産形成できるというメリットも。もし、資産価値の高い住宅を購入していれば、家族構成が変わってから売却や賃貸に出して住み替えも考えられます。
■子供が生まれるとき
最も多いのが、子供の誕生を機に住宅購入を検討されるケースです。
「子供がいる生活」がイメージしやすいので、家の間取りや立地なども考えやすいでしょう。
子供の誕生前後に家を買う場合、妻の出産前後の働き方についてよく考えておく必要があります。妻が会社員であれば、出産予定日の6~8週間は産休、産休の翌日から1歳になるまで育休をとるという方が多いです。産・育休中は会社からの給料は出ず、出産手当金や育児休業給付金が支給されます。復帰後に時短勤務するなら、その間も収入減となります。
子供の誕生を機に家を購入するなら、子育てしやすい立地や間取り、自治体の子育て支援政策なども考えます。産後、保育園に預けて共働きとなる場合、住みたいエリアの保育園の待機児童の状況についても確認が必要です。
妊娠中に引っ越しするなら、妊娠初期や後期など体調が不安定な時期に重ならないよう配慮しましょう。
■子供の入園・入学
次に多いのが「子供が小学校に入るまで」など、子供の入園・入学に合わせたタイミングです。
子供が大きくなると賃貸住宅では手狭、学校を転校させたくないといった理由でこの時期に検討される方が多いようです。学区などをよく考えて家を選べるメリットがあります。
引っ越したい時期が決まっているなら、そこから逆算して早めに行動を開始。注文住宅なら、引っ越したい時期の1年前くらいから動き出すと余裕を持って決められます。
30代で子供が生まれたとすると、子供が入園・入学を迎える時期には世帯主が40代を迎えていることも。新婚時や子供の誕生時に買う場合に比べて、住宅ローンの支払い開始が遅いので、家購入までにしっかり貯蓄をしておくと良いでしょう。
■子供の独立後・定年退職
子供が就職して家を出る50代や、定年退職を迎える60代で家を購入するという方も最近増えています。実際、最初の統計を見ても、新築注文住宅の購入者のうち2割程度が50代以上です。
夫婦2人になってから家を購入する場合、必要面積が少なく予算を下げられるというメリットがあります。老後のことを考えて、バリアフリーなど安心で快適な住まいを建てるという方も。学区や勤務先と関係なく、住みたい場所を自分で選べるというのも老後ならではでしょう。
しかし、老後に家を購入するということは、購入資金をローンに頼れないということです。ほぼ全額を一括払いしなければならないため、貯蓄や退職金を計画的に確保しておかなければなりません。家は夫婦2人になってからでいいという方も、若いうちから資金計画を立てておきましょう。
HAUS365では、自己資金や住宅ローンの返済方法などを検討し、住宅購入についてのアドバイスをさせていただきます。「まだどのタイミングで家を購入するか迷っている」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。