子供部屋はいつから必要?将来まで考えた家づくり
住宅を新築するきっかけとして「一軒家でのびのびと子育てしたい!」という声は多いもの。住宅を設計する段階では、まだお子さんが小さかったり出産前だったりと、子供部屋をどのようにプランニングするか悩まれる方もいらっしゃいます。
子供部屋は時期によって使い方が変わるため、将来のことまで考えて計画しましょう。
子供部屋って本当に必要なの?
東京ガス都市生活研究所の調査によると、小学校低学年になると半数以上の子供が「自分だけの部屋」か「他の兄弟姉妹と一緒の部屋」を持っているそう。
中学生になると6割近くが、高校生になると8割近くが「自分だけの部屋」を持っていると回答しています。
最近は「子供を目の届く場所で育てたい」「個室にこもるのはちょっと…」などの理由から、あえて子供部屋をつくらないという方もいらっしゃいますが、まだ子供部屋を確保する派の方が多いようです。
【子供部屋のメリット】
1.自己管理能力を育む
子供に「自分のテリトリー」を持たせることで、そこを責任もってコントロールする力を養います。
2.子供の荷物が一ヶ所にまとまる
リビングが散らからず、子供部屋に荷物をまとめて管理することができます。
3.ひとりになれる場所がある
思春期ごろになると、一人になりたいこともあります。誰にも邪魔をされず、ひとりで静かに考え事をする時間も大切です。
【子供部屋のデメリット】
1.子供が何をしているか分からない
子供部屋にいると勉強しているのか分からなくて気になるという声も。子供部屋を与える場合でも、いきなり個室を与えるのではなく、徐々に様子を見ながら移行する方が多いです。
2.子供と生活がすれ違うのが心配
あまりに目が届かない個室だと「いつ帰ってきたのかわからない」「友人を勝手に連れ込む」などが起こりえます。リビング経由で個室へいけるようにするなど、間取りにも工夫を。
子供部屋が必要か不要かは、家庭のライフスタイルや親の考え方によるところが大きいです。将来的に子供部屋を設けるのかどうか、メリットとデメリットをよく考えて決めるとよいですね。
子供部屋はいつ頃から分ける?
先ほどの東京ガス都市生活研究所のレポートによると、小学校低学年では8割以上が「自室よりリビングが居心地よい」と答えたそう。まだまだ家族がいる場所で親に見守られながら過ごす方が落ち着くのかもしれません。
寝る部屋についても、小学生で自室で寝ているのは半数以下。中学生くらいになると、自室で過ごす時間が長くなってくるようです。
「何歳になったら個室に」という基準はありません。そのタイミングは親の考え方や子供の個性によってもさまざまだといえます。
子供部屋デビューの方法
子供の生活スペースは「①寝る場所、②勉強する場所、③荷物を置く場所」の主に3種類。この3つの場所を、いつどの場所に作るかを考えます。
たとえば、
・未就学児のうちは個室は与えず、リビングの一角を子供スペースにする
・小学生になったらリビング学習にして、寝る場所のみ個室にしてみる
・荷物を置く場所や勉強の場所は、様子を見ながら徐々に個室に移す
など、最近はいきなり個室を与えるのではなく、子供の様子を見ながら少しずつ個室へと移行していくのが主流です。個室ではなくリビングに子供専用の場所をつくってあげると、親が見守りながら自分の持ち物を管理することを学ばせられます。
個室に移行する中で、もし不安そうだったり「やっぱりお母さんといっしょに寝たい」というときには、焦らずワンステップ戻して様子をみても良いそうです。
使っていない子供部屋の活用方法
仮に子供が10才になってから個室を使うようになり、20歳で家を出て行くとすると、実際に子供部屋が必要な期間はたったの10年ほど!
新築時から子供部屋は確保しておくという方が多いですが、まだ空いているからとなんとなく物を運び込んでいるとすぐに物置状態に。あらかじめ設計段階から「子供部屋として使う期間以外の用途」を考えておくと良いかもしれません。
(例1)
子供が小さいうちは家族全員の寝室として使い、成長とともに兄弟で使う子供部屋、間仕切りを加えて個室へと移行する。子供が巣立った後はまた一体空間に戻して、寝室や趣味の部屋として活用。
(例2)
設計段階からリビングとつなげる間取りに。子供が小さいうちや巣立った後は、リビングと一体化させ広いスペースとして使う。リビングと近く目が届きやすいため、子供が低年齢のうちから子供部屋として使用。
もちろん、「空き部屋として使わない」という選択肢も。
一度物を運び込んでしまうと、いざ子供部屋として使いたいときの片付けが大変です。いっそのこと空っぽにしておいて、誰かが泊まりにきたときのゲストルームとして使うくらいという方もいらっしゃいます。
まとめ
子供の成長はまさに日進月歩。あっという間に大きくなり、巣立っていきます。子供部屋への対応はその子の性格や成長具合によっても変わりますが、将来まである程度考えて家づくりをおこないたいものです。
HAUS365のアドバイザーは子育て真っ最中のママ。実際の子育て経験を活かして、家づくりの相談にのっています。いっしょに納得できる家づくりをしていきましょう。