タイルとモルタルを比較!玄関床の仕上げはどちらにする?
「住まいの顔」と呼ばれている玄関。靴箱や照明にこだわることも大切ですが、玄関床の仕上げにも着目することも忘れてはいけません。来客の目にも触れやすい場所なので、納得のいく仕上げ材を選びましょう。
そこで今回は代表的な玄関の床材であるタイルとモルタルを比較していきます。それぞれの特徴を知れば、お家にあう仕上げ材が選べるでしょう。
【ポイント1】デザイン
タイルとモルタルをデザイン面でみると、それぞれに違ったよさがあります。
タイルは色柄のバリエーションが豊かで、可愛さや高級感を演出したい場合におすすめ。テラコッタカラーのタイルなら、温かみがあって洋風な玄関に。白や濃いめのグレーの色を選ぶと、モダンやホテルライクな雰囲気づくりができるでしょう。形状や設置方法によっても印象は違ってくるので、タイルをとり入れるなら玄関のテイスト決めから行うのがおすすめです。
モルタルはシンプルで無機質な見た目が魅力です。昔は「味気ない」という向きもありましたが、最近人気の「無機質な素材」と「自然素材」という正反対の要素を組み合わせたインテリアに相性抜群です。スッキリとした冷たい印象のモルタルと、温かみのある無垢材のドアやフローリングを合わせることで、バランスがとれたお部屋に仕上がりますよ。うまくモルタルの床をとり入れれば、観葉植物や家具を引き立たせて、今風のおしゃれな玄関をつくることができます。
【ポイント2】コスト
玄関床の仕上げをどちらにするか考えた際に、コストがどのくらいかかるのかも気になるところでしょう。以下に費用相場をまとめているので、参考にしてください。
・タイル : 1平米あたりは13,000〜30,000円
・モルタル : 1平米あたり2,000〜5,000円
モルタルのほうが安価なのがわかりますね。クラック(ひび割れ)やシミが目立っても、これなら手軽に塗り替え依頼がしやすいのではないでしょうか。
タイルの費用相場の幅が広いのは、デザインによって価格が違うから。高級なものを選べばそれなりにコストがかかってしまうので、費用面も気にしながら選ぶといいでしょう。
【ポイント3】耐久性
耐久性が高いのはタイルです。焼きつけでつくられているタイルは傷に強く、劣化や変色がほとんど起こりません。汚れがついても落ちやすい特性から、メンテナンスがしやすい仕上げ材だといわれています。
一方モルタルは、乾燥による収縮でクラック(ひび割れ)が起こりやすいのがデメリット。モルタルを取り入れるなら、クラックはつきものだと心構えしておくのが無難です。ただ、このような経年劣化も家族と長く一緒にいる思い出だと思える人には、たまらない仕上げ材になるでしょう。
【ポイント4】お掃除のしやすさ
どちらかといえば、モルタルのほうがお掃除しやすい素材です。タイルだと目地に汚れが詰まって掃除に手間がかかりますが、フラットなデザインのモルタルは水洗いや掃き掃除のみできれいになります。少しでも楽に掃除がしたい人はモルタルを検討されるとよいでしょう。
タイルでも表面がサラサラしていたり汚れがつきにくいタイプだったりすると、ノーマルなタイルよりは掃除がしやすいですよ。ただし必ず目地があるので、こまめな掃除が欠かせません。
タイルにしたいけどあまり掃除に手間をかけたくない場合は、汚れが目立ちにくい色を選んで対策するといいでしょう。おすすめの色は濃いグレーや茶系の色。人気のある白や黒は泥水や砂ぼこりが乾いたとき、とても汚れが目立ってしまうため避けたほうが無難でしょう。
【ポイント5】滑りにくさ
小さな子どもやお年寄りがいらっしゃるご家庭に、滑りやすい玄関床材をとり入れてしまうと、転倒したときの危険性が高まります。リスクを避けるには、機能性も考慮した仕上げ材選びが大切。
タイルとモルタルには、それぞれ滑りにくいタイプがあります。タイルなら凸凹仕上げの屋外用、モルタルなら凸凹塗りや洗い出しです。
洗い出しとは小さな石や砂利をモルタルに混ぜて塗り、固まる前に洗い流す方法です。これによって、石の模様が描かれた高級な床を演出しつつ、滑りにくい機能も加わりますよ。
まとめ
今回はタイルとモルタルを比較して、それぞれの特徴をお伝えしました。どちらも魅力的な仕上げ材ですが、違ったデザイン性や機能性が備わっています。まずは玄関をどんなテイストにしたいかを決めれば、タイルかモルタルかを選びやすくなるでしょう。
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