【よくある質問】雨樋って必要ですか?
雨樋とは、雨水を集めて排水させるための建材です。最近はデザインをスッキリとさせるために雨樋のない家もあることはありますが、基本的には雨樋をつけます。今回は「雨樋ってつけなきゃダメ?」という疑問について解説していきたいと思います。
雨樋とはどんなものか?
雨樋とはこのような部材です。大きく「軒樋」と「竪樋」に分けられます。
屋根の軒先に沿わせて横向きについているのが軒樋(のきとい)。屋根から流れてくる雨水を受け止めて、一か所に集めます。
そして外壁に縦についているのが竪樋(たてどい)。軒樋が集めてきた雨水を、地面まで運びます。
雨樋をつけないとどうなるか?
雨樋をつけなければならないという法律はありません。そのため「雨樋をつけない」ことを選ぶことは可能です。
では雨樋をつけないとどうなるかというと、屋根からそのまま雨水が下に落ちてくることになります。雨の日には、屋根から滴り落ちる雨を眺める…そういった生活もなかなか風情があっていいかもしれませんね。
しかし、隣の家が近かったらどうなるでしょうか?隣家へ雨水がはねたり、隣の家の庭に大きな水たまりができたりして、迷惑をかけてしまうかもしれません。
平屋ならまだ地面との距離も短いですが、2階の屋根から落ちてくる雨はかなり跳ねます。
もし屋根の下が土だったら?雨が降るたびに泥がはねて、外壁や基礎、玄関まわりが汚れてしまうでしょう。大きな水たまりがなかなか乾かなければ、湿気でジメジメしてきます。
雨樋の有無を検討するなら…
雨樋をつけるのか、つけないのかを検討するなら、まずこの2つを考えなければならないでしょう。
1.隣家との関係はどうか?
隣地との境界線はどうなっているのか、隣家との間隔はどのくらいとれそうかを考えます。
2.雨が落ちる地面はどうか?
地面が土だと泥はねがひどいので、砂利やコンクリートなどにされるとよいでしょう。
デザインを重視して雨樋をなくした結果、ご近所トラブルの原因になったり、建物がいつも汚れていたりするようなことは避けたいですよね。
最近は外観デザインを邪魔しない、シンプルで目立ちにくい雨樋もあります。軒先と一体化していて、「えっ、それが雨樋だったの?」というようなスッキリしたデザインのお家もあります。
雨水からマイホームを守ってくれる雨樋。細かい部分なので気にされないという方も多いとは思いますが、ご近所の住宅をみるときに「どんな雨樋かな?」とちょっと注目してみるとおもしろいかもしれません。