メンテナンスの手間・費用のかかりにくい外構計画とは?
築10年近くなってくると、室内だけでなく外構のリフォーム依頼も増えてきます。たとえば「雑草が抜いても抜いても生えてくるからなんとかならないですか?」「掃除してもコケやカビが生えてきてしまいます」などのお悩みです。
外構にかける初期費用を少し増やすだけで、お手入れが楽になるのはもちろん、のちのメンテナンス費用を削減できることがあります。これから新築で外構計画を建てるという方は、長い目で見てお金がかからないようなプランニングについても考えてみると良いかもしれません。
【1】砂利敷きに雑草が生えて大変!
コンクリートというのは、広い面積で打設するとひび割れができやすくなります。理由としては、気温の変化によってコンクリートが膨張・収縮して体積が変化するからです。
そこで駐車場など広い面積では、適度な大きさに区切ってスリットを入れることで、割れをなるべく防ぎます。
このコンクリートの目地部分に砂利を敷いたところ、数年たつとどんどん雑草がどんどん生えてきて処理が大変…というご相談をいただくことがあります。最初からそうならないようにプランニングする方法について、以下に紹介しましょう。
●砂利の下に防草シートを入れる
まずは土の上に厚手の防草シートを敷き、その上から化粧砂利を入れるという方法です。雑草対策になり、土と砂利が混ざるのも防げます。
●スリットを石やレンガにする
スリット部分を、石やレンガで埋めるという方法もあります。家の外壁や門などの雰囲気に合わせた色や素材を使うことで、よりおしゃれな外構になります。
●スリットを伸縮目地にする
石やレンガだと、どうしてもコストが上がってしまいます。コストを下げつつ、メンテナンスを楽にするには、伸縮目地(エキスパンタイ)を使う方法も。黒いスポンジのような目地専用の商品で、コンクリートの膨張・収縮を吸収してくれます。
【2】植物のお世話が面倒・・・
樹木や草花を植えるということは、水や日当たり肥料、病気…などお世話をしなければならないということです。楽しみの一つでもありますがが、忙しい方は大変だなと思われることもあるかもしれませんね。お手入れに手間がかからないプランニングにしましょう。
●植物を置かないプランにする
デザインによっては、植物をそもそも置かないプランも考えられます。コンクリートやタイルなど手間のかかりにくい素材を使って、植物がなくても寂しい印象にならないよう、デザインをなるべく損なわないようプランニングしていきます。
●植物を目の届きやすい場所に配置する
しかし、やはり植物は見た目もよく、ほどよく視界を遮る効果もあります。なるべく玄関や門のまわりなど目が届きやすい場所に配置すると、さっとお手入れがしやすいでしょう。
●人工芝にする
庭に芝生を敷きたいという希望があっても、天然芝だと定期的な芝刈りや肥料、除草などの管理が必要です。手入れを怠ると、芝が死滅してしまうことも。
本物の芝生のメンテナンスが大変なら、人工芝を敷くのがおすすめ。雑草に困ることもなく、手入れ不要で10年ほど美しい芝空間を楽しめます。
【3】すぐに雑草やコケが繁殖する
住宅の北側で、日が当たりにくい・水はけが悪い・湿気が多い・風通しが悪いところは特に注意が必要。雑草やコケが生えたり、カビが繁殖したりしやすい場所です。
雑草やコケ、カビは一度きれいにしてもまたすぐに生えてきてしまうので、最初からきれいな状態を維持しやすい外構計画しておきましょう。
●地面に勾配をつける
雨が降ったあとに水たまりができてしまうようだと、コケやカビも繁殖しやすく、泥汚れなどにも困ってしまいます。お庭の水はけをよくするためには、地面の表面に勾配を付けて、水が流れていくよう誘導してあげることが大切です。
水がたまらず、表面が乾きやすいようにしておくことで、コケやカビを防ぎます。
●防草シート+砂利を敷く
北側通路など、あまり通らないところは雑草処理も大変。コストの安い砂利などを敷き詰めることが多いですが、下に防草シートを設置しておくと雑草が生えにくくなります。砂利を敷くと水たまりもできないので、靴についた泥で玄関などが汚れる心配も少ないです。
まとめ
住宅を新築するとき、外構工事も住宅業者にまとめてお願いするケースが少なくありません。しかし、水はけを良くしたり、メンテナンスまで考えて地面に敷く素材や植栽を決めたりするのは、知識のある外構専門業者でなければなかなか難しいものです。
土地の状態を見て、あとから問題がでてこないようにプランを立ててくれる、外構専門の業者にお願いされることをおすすめします。