土地を購入する前にチェック!法規制や追加工事について

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2021/02/13

土地を購入する前にチェック!法規制や追加工事について

土地を購入する前にチェック!法規制や追加工事について

土地探しでは周辺環境や立地も大切ですが、法規制などのチェックも必要です。土地の広さは問題なくても、希望どおりの建物が建てられなかったり、想定外の費用がかかってしまったりすることもあります。今回は、希望通りの家を建てるために、チェックすべき法規制や追加工事について解説します。

理想の広さや高さの家が建てられるか?

家を建てるときの代表的な法律は「建築基準法」と「都市計画法」の2つです。土地を購入するときには建蔽率や容積率、斜線制限、道路に関する規制などを知っておいて、理想の広さや高さの家が建てられるかチェックしましょう。

建ぺい率

建ぺい率とは、その敷地に建てられる建築面積の割合のことです。このとき「建築面積」とは床面積とは違って、建物を上からみた時の面積のことです。

例えば同じ100㎡の土地でも、建ぺい率40%なら建築面積40㎡までしか建てられませんが、建ぺい率60%なら60㎡まで建てられることになります。

住宅向けのエリアであれば、建ぺい率は30~60%ほど。建ぺい率30~40%と小さめの土地は、住宅が密集していないゆったりとした街並みを守りたい高級住宅地などでよく見られます。建ぺい率が高い土地ほど大きな住まいが実現できますが、お隣の建物が近くなる可能性があるので日当たりなどに配慮することが大切です。

容積率

容積率は、その敷地に建てられる延べ床面積の割合です。2階建ての住宅なら、1階と2階の床面の合計が延べ床面積となります。

低層住宅地では容積率100%くらいの数字がよく見られます。例えば100㎡の土地であれば、1階50㎡+2階50㎡のような間取りが考えられますね。

3階建てにしたい場合は容積率の高めの土地を選びますが、次にご紹介する「斜線制限」も合わせてチェックしましょう。

斜線制限

斜線制限は、主に隣接している土地の日照や風通しを遮らないためのルールです。住宅の場合、「北側斜線制限」と「道路斜線制限」を考慮します。

・北側斜線制限

自宅の北側に面する隣地や建物の日照悪化を防ぐために、住宅の高さを制限。第1種・第2種低層住居専用地域にのみ適用されます。

もし3階建てを希望していても、北側斜線制限が適用されると断念せざるを得ないケースも。

・道路斜線制限

道路の日照や採光、風通しを守るために建物の高さを制限。道路斜線制限はほとんどの地域で適用され、前面道路の反対側の境界線から、一定の勾配で定められた斜線内に住宅を建てます。

用途地域や容積率、道路の幅などで適用距離や適用角度が変わり、それらによって建物の高さや位置も決まります。

道路に関する制限はないか?

建物の高さや広さだけでなく、隣接する道路に関してもルールがあるので解説していきます。

前面道路の幅員

住宅を建築するときには、大原則として「接道義務」があります。

接道義務:4m以上の幅員にある道路に、住宅の敷地が2m以上接していること

災害時の避難に間に合わない、救急車・消防車が入りにくいなどを回避するために設けられているルールです。

要セットバック

接する道路の幅員が4m未満の場合、道路の中央から敷地に向かって2m後退(セットバック)した位置が、道路と敷地の境界線とみなされます。2m後退した境界線までの部分は敷地面積には含まず、建てられる住宅の大きさも変わってしまいます。

セットバックについては不動産仲介会社がきちんと説明するルールになっているので、大きな心配はいりません。ただし売主と直接土地を取引される場合は、相手が十分な知識をもっていないこともあるため、ご自身でも知識を持っておかれると安心です。

位置指定道路

位置指定道路は私道の一種で、特定行政庁から指定を受けた道路です。大きな土地を区画していくつかの住宅を建てる場合などに、接道義務を満たすために設置されます。

位置指定道路の所有者は、各敷地の持ち主で共有名義・分割にしてあったり、地主が所有していたりとさまざま。通行や上下水道工事などスムーズにおこなえるよう、あらかじめ所有者を確認されることをおすすめします。

追加費用がかかりそうな要素はないか?

追加でかかりそうな費用はできるだけ抑えたいもの。追加費用がかかりそうな要素を事前に確認できれば、土地探しに役立ちます。

軟弱地盤

土地が水をたっぷりと含んだ柔らかい「軟弱地盤」だと、地盤改良費が追加でかかることがあります。気になる土地を見つけたら、建築士に地盤の状態を確認してもらうと安心です。

インフラの未整備

上下水道やガスの本管が埋設されていないなど、インフラの未整備による追加の工事費は高額になることも。検討の段階で、不動産会社からインフラの状況を確認すると良いでしょう。

周囲との高低差

隣地や道路との高低差がある場合、側面の土が崩れるのを防ぐために擁壁工事をしたり、傾斜に盛り土をした造成工事をします。高低差のある土地は価格が低い傾向にありますが、トータルでは費用がかかることも少なくありません。

まとめ

希望の住宅の構想が決まったら、それに見合った土地の面積はもちろん、各土地に規定された建ぺい率や容積率を確認する必要があります。また高さや道路の規制についても必ずチェックしましょう。しかしなかなか自分では判断するのが難しいもの。理想の家づくりを実現したいなら、土地探しから建築家にサポートしてもらうのがおすすめです。

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